ひろしゃま

脱・都市型生活のひとつのカタチ

ひろしゃま創刊号-2

お話をしていただいたのは

  • 坂本 耕太郎(地域循環型農業実践者)

三原発!自給自足のくらし

三原に生まれ三原で生きる坂本耕太郎さん、その生き様には衝撃を受けざるをえなかった。省エネ、エコロジー、私たちはそれらの問題の重要性を知ってはいるが、ここまで実践できている人は少ないのではないだろうか?理想は理想、現実はまだまだ様々なインフラに依存した生活から抜け出すことができず、消費生活に振り回されがちだ。耕太郎さんとそのご一家は完全地産地消、9割自給自足、石油由来のエネルギー不要の生活を実践している。農業は「なりわい」というよりも「くらし」というイメージだ。「くらし」とセットでの農業実践がポリシーだと耕太郎さんは言う。
三原に入り、がたがた道の山を上るとそこにある光景は古き日本の農家そのもの。先代が桜の山を夢見て植樹されたという大きな桜と共に、5人のお子さんと奥さんの梨恵子さんの7人家族と4匹の犬が暮らす坂本家がある。手作りの鶏小屋に豚小屋、放し飼いの犬、自然で力強い眼力の子どもたち、家ももちろん手作り。丁度お昼時間で、家族で野外食卓を囲まれており、私達が行くと「お茶を淹れましょう」とかまどにやかんをかけ、子どもたちが筒で吹いて火を起こしてくれた。坂本家にガス設備はない。愛車はガソリンではなく天ぷら油で走る、もちろん、「天ぷらカー」だ。

農業はかっこいい

農家の生まれを恥ずかしいと感じた少年時代だったが、三重県にある愛農高校で出会った先輩たちが信念を持って取り組む姿に感銘を受け、その姿を「かっこいい」と感じた。農業に開眼したのはその時だ。地元に戻り父の開墾した山の農場を砦に有機農業、自然養豚を始めることになった。

あるべき姿を求めて

坂本家には「物を買う」という概念は殆どないそうだ。強いて言えばパスタ、食用油、塩、携帯、車、電気少々。それ以外は地域で廃棄されるものを再利用する。養豚業でも飼料は地元で分けてもらえる未利用資源を受け、それらを発酵させ再利用するそうだ。薬を一切使用しないので肥育には苦労するが、その分一頭一頭が大事に育てられている。大量発注には応じず、一般家庭に向けた限定販売を行っている。
耕太郎さんの目下の目標は農業環境の持続的整備と子育て。「地域の将来、子どもたちの未来を見据えた生き方、くらし方を地域から発信していきたい」と耕太郎さん。都市型生活からの脱却。くらしを見直し、あるべき姿に戻る。耕太郎さんの生き方は私達に多くを提議してくれた。

坂本さんのブログ『~豚飼いと天ぷらカーと子育て~ 桜の山農場のブログ』
http://ameblo.jp/sakuranoyama/

★通常の倍以上の時間をかけて丁寧に育てる坂本さんの豚たち

国産豚といっても、その多くは飼料を輸入に頼っている現状をご存知ですか?これでは本当の国産とは言えないと感じたのが坂本耕太郎さん。地域の食品残さなどをベースとした独自の飼料で、通常の肥育期間の倍以上になる1年をかけ育てています。養豚農家としては極めて少ない50頭を大事に育て、契約販売のみを行ってます。

脱・都市型生活のひとつのカタチ
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取材したのは

  • 赤澤直樹(大学生)
  • 小島朋子(「音楽と風景」ほか主宰)
  • 田中尚美(@N2)
  • 中西順也(株式会社mint)