ひろしゃま

ハコからはじまる木の物語

ひろしゃまvol.3-2

ハコからはじまる木の物語

お話をしていただいたのは

三次 「地域の木材」を「日本のブランド木材」へ 広島県産木材の未来とは

広島県県北の霧の町、三次市で地域の木材の加工を行う一場木工所。工務店の木材加工から、個人が伐採した木の加工もうけおう。地域の林業に深く根ざしながら、広島の技術を結集し作られたオール広島県産の「ヒノハコ」から発信されるストーリーを、若き女性社長の寺河さんにうかがった。

こだわりは木材の「自然乾燥」

一場木工所はフローリング・鴨居・敷居などの住宅部材の加工を行う会社で、今年の6月で創業50周年を迎える。扱う木材は広島県産のヒノキやスギの無垢材など。広島にはこれといった木材のブランドがないなか、県北のヒノキの利用を促していきたいと寺河さんは話す。また、一場木工所のこだわりは木材を『自然乾燥』していること。太陽と風の力で6か月以上ゆっくり乾燥したヒノキ材を『ひなたぼっこ』と名付け、2013年商標登録した。削ると木目はきれいなピンク色で、香り成分がとても豊富。山で木が大気中の二酸化炭素を吸収してくれている一方、重油を燃やして二酸化炭素を排出しながら木の乾燥
を行う…。そんな乾燥方法に寺河さんは疑問を投げかける。

広島の魅力いっぱい『ヒノハコ』

『ヒノハコ』は企画から製造まで広島県在住の女性たちが手掛けた日本酒入りギフトボックス。三次にある白蘭酒造の大吟醸酒、造形作家が手掛けたチタン製の装飾、そして一場木工所の化粧箱の3つがコラボレーションした商品である。化粧箱には『ひなたぼっこ』を使用。「箱=捨てる物」ではなく、「箱=使い続ける物」というコンセプトのもと、この形となった。寺河さんは、『ヒノハコ』を通じて多くの方にヒノキの良さを知ってもらい、今後のヒノキ利用拡大につなげていきたいと話す。

得意分野を生かす!

もともとイラストレーターとして活躍していた寺河さん。一場木工所に勤めはじめたのは今から12年前のこと。会社の運営に携わっていくなかで、自分の得意なデザイン業と木を組み合わせた仕事をしてみたいと思うようになった。『ヒノハコ』に使われている化粧箱にはそんな寺河さんの想いが詰め込まれている。
「会社を受け継いで4年目。今年はもっと多くの人に情報を発信していきたい」。さらには木の広い使い方の提案や建築に使う木の提案をできる木材コーディネーターとしての役割も担っていきたいと意気込む。三次から紡がれる物語は、まだまだはじまったばかりだ。

ハコからはじまる木の物語
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取材したのは

  • 久保恭規(廿日市市地域支援員)
  • 妹尾奏子(広島ノルディックウォーカー)
  • 高木遼平(広島大学)
  • 高橋穂(広島大学)
  • 中溝国久(安芸高田市地域おこし協力隊)
  • 藤井美紗貴(広島大学)
  • 松下沙世(ひろしま「ひと・夢」未来塾)
  • 吉宗五十鈴(世羅高原カメラ女子旅)